オマージュコラボ 4

  ~ 夏目漱石 「夢十夜」 ~


a0016718_2313034.jpg


蒼い夜が来て言った。
なにもかも、私が逝くと共に始まると。

蒼い夜がたたえる衣の裾に、
なにもかも託してしまえばいい。







潤んだ黒い瞳の中に映る自分を見たいような見たくないような、
百年待っていたいようなもう過ぎていたような、
懐の赤い鞘が鈍く光るような、
今に蛇になるような、
アマノジャクの鳴き声に淵をのぞき見てしまうような、
船に乗って向かうのは西のような東のような、
ぐうと鳴く豚の舌先はなめらかなのかザラリとしているのか、
そして向こうに落ちているパナマの帽子が誰のモノなのか、
もう何もわからないような、或いはどちらでもいい程に夜は魅力を放つ。




オマージュコラボについて
[PR]
by nagiwo | 2005-02-17 23:02 | Homage-Collabo
<< collabo-works怪談... 刻音 >>