collabo-works 怪談絵巻 1

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collabo-worksとは!?


「 命の渚にて 」
   Storyteller:marc ishiya
   Photograph:nagiwo


夕暮れの渚を歩いてたどり着いた場所は、
子供の頃遊んだことのある河口の近くだった。
色とりどりの小さなガラスの破片が波にもまれて丸くなっている。
乾ききった流木の姿には、山の斜面を緑で覆っていたころの面影はない。
やがて夕日が沈む頃、男はタバコに火をつけて海を眺めていた。
突然、手にかけてしまった女の顔が脳裏に浮かんだ。


渚の近くにいた漁師が大声を上げた。
この距離では聞こえない。
男は、ゆっくりと砂を払って立ち上がった。
ザッ、ザッと砂を踏みしめながら渚へと下りていった。

「おなごだ、おなごがあがった・・・」

指さす波間に、見覚えのある白いコートが見えた。
男は、その場に膝を折り、両手をついてうずくまった。

ゆうだちが来た。

                              marc&nagiwo




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by nagiwo | 2004-06-13 21:25 | Collabo-Works
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